2020年、新型コロナウイルスの拡大により、多くのコーヒーフェスティバルが中止となってしまいました。そのような厳しい状況下でも、オンラインにてコーヒーフェスティバルを開催しようと奮闘したイベントがあります。それは、つくばコーヒーフェスティバル(TCF)です。
TCFは2018年にスタートしたフェスティバルで、つくばのコーヒーカルチャーを盛り上げ、広めようとコーヒー愛好家達が実行委員として集まり、イベントを企画・運営してきました。イベントでは、つくばのコーヒーショップが自家焙琲したコーヒーの飲み比べをすることができます。大人気のフェスティバルで、毎年多くの人々が会場に駆けつけていました。
オンライン実施の経緯
TCFの2020年度開催に向けて、実行委員が準備を始めた矢先、新型コロナウイルスが拡大し始め、フェスティバルは中止せざるを得ない状況となってしまいます。それだけでなく、外出自粛によって客足が遠のいてしまったコーヒーショップでは、経営を脅かすほど大きな影響が出ていました。それを目の当たりにしたTCFの実行委員たちは、こんなときだからこそみんなをコーヒーで盛り上げたいと、「オンラインつくばコーヒーフェスティバル2020」の開催を決定したのです。
コロナ禍でのフェスティバル実現のために
実現するにあたり、クラウドファンディングを募り、プロジェクトのリターンとして過去のTCFへ参加したコーヒーショップ情報をまとめた「つくばコーヒーマップ」が作成されました。このマップをお客さんが見ることで新たなコーヒーショップを発見するきっかけを作るなど、マップはコーヒーショップとお客さんのパイプ役を担っています。さらに、過去に参加したコーヒーショップがこだわって作ったドリップパック詰め合わせセットプラン、過去に参加したコーヒーショップでコーヒー豆を購入できるプランなどを設け、客足が遠のいているコーヒーショップに対する支援も行いました。
オンラインフェスティバルの内容は?
オンラインつくばコーヒーフェスティバルでは、例年のフェスティバルに負けないほど魅力的な企画がありました。つくばにあるコーヒーショップ・コーヒーファクトリー、フレスタプラスによるコーヒーセミナー、南部珈琲、SAZA COFFEEによるハンドドリップセミナー、生演奏オンライン音楽ライブ、実行委員によるコーヒーについての対談などが行われたのです。南部珈琲、SAZA COFFEEによるハンドドリップセミナーは非公開有料セミナーで、参加者に事前に豆を郵送して、セミナーの際に一緒にハンドドリップを体験するという形式でした。生演奏オンライン音楽ライブでは、その心地よい音楽とコーヒーの組み合わせにより、リラックスしている視聴者の姿が見られました。
様々な企画を自宅や外出先などで、お気に入りのコーヒーを飲みながら自由に視聴する、これがオンラインでのコーヒーフェスティバルの新しい楽しみ方です。