豆じゃない!?コーヒー豆の正体と栽培方法を紹介

■コーヒー豆は豆ではない!?

コーヒーを飲む方法はさまざまです。カフェやレストランで注文する方もいれば、自宅で楽しむ方もいるでしょう。自宅で飲む場合には、コーヒー豆を買ってきて自分で挽くという方も多いのではないでしょうか。コーヒーショップには、いろいろな種類のコーヒー豆が売られています。 しかし、コーヒー豆というのは、実は豆ではないことをご存知ですか?その正体は、「コーヒーノキ」という植物の種子なのです。

■コーヒーノキとは

コーヒーノキというのは国内ではあまり栽培されていない植物なので、聞いたことがある方は少ないかもしれません。アカネ科の植物で、成長するまでには2~3年ほどかかります。 栽培するには、まず種子をプラスチックポットに入れて育てます。発芽するまでは40~50日ほどかかり、その後20日程度経過すると、子葉が出現します。半年~9ヶ月くらい経過すると、苗は20~60センチ程度になり、この段階で圃場に植え替える必要があります。 その後、18~30ヶ月ほど経つと開花するのです。花は白くて、ジャスミンみたいな香りがすることが特徴的です。開花する期間は2~3日と短く、レアな花だと言えるでしょう。 花がしぼんだ後には、「コーヒーチェリー」という楕円形の実が付きます。完熟すると真っ赤な色になって、さくらんぼに似ていることから、この名前が付いています。 そして、コーヒーチェリーの中に入っている種子が、コーヒー豆の正体なのです。通常は2粒が向かい合って入っていますが、場合によっては3粒のものやサイズが異なるものなどが存在します。 コーヒーチェリーは初めから赤色なのではなく、緑色から黄色を経て、徐々に赤色に変わります。弾力が出てきたら、収穫に適した時期だと言えるでしょう。 収穫速度にこだわっている産地では、ある程度熟したコーヒーチェリーは全て同時に収穫されます。しかし、品質の高いコーヒー豆を出荷している場合は、完熟したものだけを収穫するケースもあるでしょう。 オーストラリアやブラジルなどの大型農園では、機械で大胆に収穫されています。そして、収穫後に出荷できないものが選別されます。

■コーヒーノキは自宅で育てることもできる

コーヒーは大規模な農地で栽培されているというイメージを持っている方は多いでしょう。しかし、コーヒーノキは自宅で育てることも可能です。 コーヒーノキは熱帯地域が原産の植物なので、寒さには弱いと言えます。ダンボールに入れて保温したり、室内の暖かい場所に置いたりすることが大切です。あまりにも寒さにさらされると、急に枯れてしまうことがあるので注意してください。 かといって、直射日光には強くありません。できるだけ日光に当てる必要がありますが、葉焼けすることもあるため、直射日光は避けてください。室内で育てても問題はありません。窓際に置いて、カーテン越しに日光を浴びさせましょう。 水やりは、季節によって回数を変える必要があります。夏場は週2~3回、冬場はあまり与えずに育ててください。