専用ドリッパーでベトナムコーヒーを淹れてみよう

 

ここ数年、ベトナムコーヒー専用の器具を雑貨店やコーヒーショップで見かけるようになりました。甘くて深くて濃厚なベトナムコーヒーはエスニックな味わいで、一口飲めば異国情緒あふれるヤンゴンの街並みが目に浮かびます。

 

ベトナムコーヒーとは

ベトナム人はコーヒー好きな国民で、世界のコーヒー総生産量は、なんとブラジルに次ぐ第2位です!ベトナムで伝統的に楽しまれているベトナムコーヒーは、濃厚でコクのある深みが特徴です。一度に使う豆の量が多いので、かなり濃厚です。

 

ベトナム産のコーヒー豆で有名なのはロブスタ種という渋みと苦みの強い品種で、日本で販売されているベトナムコーヒーの豆はロブスタ種と、アラビカ種をブレンドしていることが多いです。ベトナムコーヒーの豆は焙煎した後に、バターが加えられています。ですから、他の品種のコーヒーよりもコクが強いのです。本場ベトナムでは朝ご飯を食べた後に、専用の器具を使ってゆっくりとベトナムコーヒーを淹れて、朝の時間を楽しむのが一般的です。

 

ベトナムコーヒーに必要な道具は?

ベトナムコーヒーを自宅で淹れるなら、専用のベトナム式コーヒードリッパーが必要です。ドリッパーにはいくつかのタイプがありますが、最もポピュラーなのは3つのパーツに分かれたタイプのドリッパーでしょう。上蓋、中蓋(フィルター)、ドリッパー下皿の3つの部分は全部アルミ製です。ねじ込み式タイプのステンレス製ドリッパーもあります。こちらも上蓋、中蓋、ドリッパーの3つのパーツからできていますが、ねじ蓋で固定するので、コーヒーの粉がドリッパーに漏れにくいというメリットがあります。

 

ドリッパーでベトナムコーヒーを淹れてみよう

使うのはベトナムコーヒードリッパー、練乳(10g)、中深煎りのベトナムコーヒー(ロブスタ種)です。ロブスタ種が手に入らない場合は、焙煎済みの豆をさらに深煎りすることで代用できます。

 

まずはコンデンスミルクをカップに注ぎ、カップの上にドリッパーを乗せてセットします。ドリッパーにコーヒーの粉10gを入れ、軽く振って粉の表面をならします。ベトナムコーヒーの粉は細かいので、フィルターを通して下に多少落ちますが、気にしなくて大丈夫です。

 

中蓋(フィルター)を粉の上に乗せます。ネジ式になっているタイプはねじをクルクル回して、軽く止まるところまで閉めてください。沸騰したお湯をドリッパーに注ぎます。クルクルと「の」の字を書くように、少量ずつ注ぎましょう。いっぺんにドバッと注いではいけません。特に、ネジ式ではなく押さえるタイプの中蓋の場合は、蓋が浮いてしまうのでそっとお湯を注ぎましょう。

 

上蓋をしてコーヒーが落ちるのを待ちます。最初の1、2分はなかなか落ちてきませんが、焦らずゆっくりと待ちましょう。1杯抽出するのに5~10分程度かかります。コーヒーの滴が落ちなくなったら完成です。ドリッパーを外し、スプーンで練乳をよく混ぜてから飲んでください。チョコレートのような濃厚な甘みがクセになるはずです。